高麗亜鉛:過去最高業績と株主還元強化、米国戦略的投資による長期的成長エンジン確保、経営権紛争リスクは継続


  • [核心財務実績] 連結ベースの売上高は16.6兆ウォン(前年比+38%)、営業利益1.2兆ウォン(+70%)、当期純利益7,702億ウォン(+295%)と過去最高を達成。貴金属(金・銀)価格の高騰と為替レートの上昇が業績を牽引。
  • [株主還元の強化] 1株当たり配当金を20,000ウォン(前期17,500ウォン)に増額し、総株主還元率40%以上の目標を公表。四半期配当を導入し、約9,177億ウォンの任意積立金を繰越利益剰余金に振り替え、安定した配当原資を確保。2025年に2,040,030株の自己株式(簿価約1.67兆ウォン)を消却し、株主価値を向上。
  • [米国統合非鉄金属製錬所への投資] Crucible JV LLCへの第三者割当増資(2,209,716株、約2.83兆ウォン)を完了。米国政府や戦略的投資家と協力し、テネシー州に年間亜鉛30万トン規模の製錬所を建設。総投資額は約10.9兆ウォン(74.32億米ドル)。取締役会で承認(賛成12、反対3)。
  • [財務健全性の改善と資本拡充] 増資と当期純利益の増加により、連結自己資本は47%増の11.18兆ウォンに拡大。負債比率は82.4%(前期94.8%)に改善。信用格付けはAA(安定的)を維持。現金及び現金同等物は3.45兆ウォンを確保。
  • [継続する経営権紛争リスク] 筆頭株主がYPC(25.21%)に変更されたものの、以前の新株発行の効力を争う訴訟(控訴審中)や株主総会決議取消訴訟など法的リスクが継続。一部の社外取締役に対して職務執行停止の仮処分が認められるなど、不確実性が存在。
  • [AI総合分析]高麗亜鉛は2025年に連結過去最高業績を記録し、EPSは42,566ウォンに急増、増配と自社株消却により株主還元を強化した。米国製錬所プロジェクトは長期的な成長エンジンとグローバルサプライチェーンにおける戦略的地位の強化に貢献すると評価されるが、大規模投資に伴う実行リスクと長期化する経営権紛争は株価のディスカウント要因となり得る。

KOSPI開示情報


  • 開示: 【記載訂正】事業報告書 (2025.12)
  • 会社: 高麗亜鉛 (010130)
  • 提出: 高麗亜鉛
  • 受付: 2026-06-01
  • 連結部分を含む